免震について
免震構造とは、上部の建物を地面から切り離し、その間に各種の免震システム(装置)を組み込んで、地震の激しい揺れを受け流す構造です。そのために、建物が受ける地震力は従来の耐震構造に比べて大幅に低減され、建物の安全性が向上するとともに、建物内の人々や家具、設備機能も安全に保つことができるようにするものです。
免震住宅のイメージ ![]() |
非免震住宅のイメージ ![]() |
免震のメリット
現在の耐震基準は、ごくまれに起きる大地震に対しては倒壊さえしなければいい、という観点で定められている。建物が崩れ落ちて人命を奪うことがあってはならないが、生活を継続できる状態でなくなっても仕方がないという基準です。これに対し、免震住宅が目指すのは、建物をできるだけ揺らさないこと。それゆえ、以下のようなメリットがあります。
建物がダメージを受けない
大地震が発生しても、建物に受ける損傷を抑えることができる。免震性能のレベルにもよるが、一般の住宅に比べれば、地震後の修繕や建て替えの心配・負担はずっと少なくて済むはずだ。住み慣れた家に住み続けられる安心感は大きい。
家具・家財を守れる
家具を建物に固定するにも限界がある。あらゆるものを柱や壁に留めつけるわけにはいかない。高価な美術品や陶磁器、大事なデータの入ったコンピューターなどが破壊されれば、経済的な損失も大きい。免震住宅なら、建物の中身も守れます。
地震の恐怖を感じずに済む
地震でダメージを受けるのは物品ばかりではありません。家族の心身に与えるショックも問題です。免震住宅では、大地震の揺れと恐怖を感じずに済み、それゆえ平素の不安感も取り除かれる。高齢者や子供を家に残して働く人の心配も軽減されるでしょう。